いろんなものはつながっている

3Dプリンタで携帯カバーをつくる

BBCにNokia backs 3D printing for mobile phone casesというニュースがでていた。

3Dプリンタは5年ぐらい前に一度大きくもりあがって製造業関係の展示会でも大きくとりあげられていたが、今はちょっと落ち着いているように思う。

工業製品のプロトタイプ作成にすでに幅広く使われているが、5年前ほどまえの盛り上がりからいまいち爆発的にヒットしなかったのは、個人での利用があまり浸透しなかったからだと思う。当時、展示会で個人向けには、お気に入りのキャラクタや自作のキャラクタのフィギュアが作れますということをうたっていた。フィギュアや模型の市場は小さくはないだろうが自分でフィギュアを作りたいという人はまれなのかもしれない。

それでは、多くの人が自分で作ってみたいと思う「もの」って何があるだろうといわれたら、それは携帯のカバーなんじゃないかと思っていた。当時はまだガラケー全盛の時代で、auも着せ替え携帯といってカバーを交換できるモデルを発売していた。携帯をデコルことも流行っていた。

うすうすそう思っていたなかでスマートフォンの流れに乗り遅れたノキアが
Nokia has become the first major phone company to begin embracing the 3D printing community
と3Dプリンタと連携して携帯カバーをカスタマイズするユーザを支援することにのりだしてきた。

ノキアのDeveloperサイトにいってみるとNokia Lumia 820にフィットするカバーの3DCADデータがSTL形式とSTEP形式でおいてあるだけで特にモデリングの指針やツールがしめされているわけではなかった。

すでに多くのところでいわれていることだが、3Dプリンタの精度があがり価格が下がるだけでは3Dプリンタの個人利用のすそ野が広がることは難しいと思う。3Dの形状をCADなどのツールでマウスをつかって2次元の世界のなかで形作っていくのは敷居が高すぎる。3Dプリンタのインプットデータとなるデジタルの3Dデータをもっと直感的につくれるようにならなければ3Dプリンタの個人利用のすそ野は広がらないだろう。

3Dデータを直感的に作る方法としては、粘土でコネコネしながら手で形をつくりそれをレーザスキャンなどでデジタルデータにするという方法が有力ではないかと思っている。特に曲線、曲面を自分の思い通りにコンピュータ上でマウスをつかって作るのはプロでもかなり難しいはずだ。

工業製品のように直線、平面、直角などの拘束や寸法をある精度で定める必要のある類のものでも、ゼロからコンピュータ上でマウスをつかってのではなく自分の手でコネコネしながらつくったものをコンピュータに取り込んでそれをもとに拘束条件や寸法を合わせていったほうが直感的にものがつくれるのではないかと思う。

もちろん3Dプリンタの個人利用の目的が、自分でかたち作りたいものを実際に形にするためとは限らない。例えば、音楽や映画がメディアを購入して再生する形態からストリーミングに代わっていたように、工業製品を手に入れるのに3Dモデルデータをオンラインで購入して家庭にある3Dプリンタに入力して自動製作するようになるかもしれない。

3Dプリンタがますます台頭してくるのか、それとも今の製造形態の補助的なものにとどまるのかわからない。ノキアのブログも最後に

Is 3D printing really one of these amazing transformative technologies or just a flash in a 3D printed pan?

とむすんでいる。

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